インバウンド施策のコンテンツをChatGPTで作る手順

インバウンドマーケティングに必要なコンテンツの設計から制作までをChatGPTで進める手順を解説します。検索流入を起点にリード獲得まで繋げるコンテンツの作り方をプロンプト付きで紹介。

コンテンツを出し続けているのに、問い合わせに繋がらない。そんな状態が続いていないでしょうか。

インバウンドマーケティングの考え方やアウトバウンドとの違いについては、「インバウンドマーケティングとは?アウトバウンドとの違いと実践法」で詳しく解説しています。この記事では、インバウンド施策に必要なコンテンツをChatGPTで実際に作る手順を紹介します。

よくある症状:記事は増えるが問い合わせが増えない

ブログ記事を月に数本公開している。PVもそれなりにある。しかし問い合わせフォームの送信数は月に1〜2件のまま変わらない。「コンテンツマーケティングをやっている」はずなのに、リードが増えない状態です。

よく見かけるのは次のようなケースです。

  • 記事のテーマが「書けるもの」から選ばれている
  • 記事を読んだ後に何をすればよいか示されていない
  • 検索流入はあるが、直帰率が高い

なぜ問い合わせに繋がらないのか

「記事の質が低い」と思いがちですが、原因はコンテンツの構造にあります。

1つ目は、読者の検索意図と記事の内容がずれていることです。「書けるテーマ」から記事を作ると、自社が言いたいことを書くことになります。しかしインバウンドの起点は読者の検索行動です。読者が何を知りたくて検索したのかに合わせて書かなければ、たとえ読まれても「求めていた情報ではなかった」と離脱されます。検索意図とのずれは、記事単体の品質を上げても解決しません。テーマ選定の段階で起きている問題だからです。

2つ目は、記事が「読んで終わり」の構造になっていることです。インバウンドマーケティングでは、記事は入口であってゴールではありません。記事を読んだ人が次に何をすべきかを示し、リードとして接点を持つ導線が必要です。CTAがない、あるいはあっても「お問い合わせはこちら」だけでは、まだ情報収集中の読者にとってハードルが高すぎます。記事の内容と読者の段階に合った次のステップが設計されていないと、流入があっても転換しません。

ChatGPTでインバウンドコンテンツを作る6つのステップ

ステップ1:読者の検索意図からテーマを設計する

「書けるテーマ」ではなく「読者が検索するテーマ」から始めます。

プロンプト例:

あなたはBtoBマーケティングの編集者です。
以下の条件でインバウンド施策のコンテンツテーマを設計してください。

- 自社サービス:(例:中小企業向けのクラウド会計ソフト)
- ターゲット:(例:従業員30〜100人の企業で、経理業務の効率化を検討している経理責任者)
- ターゲットが業務中に検索しそうなキーワードを20個挙げてください

各キーワードについて以下を出力してください。
- 推定される検索意図(何を知りたいのか)
- 検索する人の購買段階(情報収集/比較検討/導入準備)
- そのキーワードに対して書くべき記事の方向性(1行)

20個のキーワードが出たら、購買段階ごとに並べ替えます。情報収集段階のキーワードが最も多くなるはずです。ここから優先的に記事を作ることで、検索流入の母数を増やせます。

ステップ2:購買段階ごとのコンテンツマップを作る

キーワードを購買段階に沿って配置し、読者がどの順番でコンテンツに触れるかを設計します。

プロンプト例:

ステップ1で出したキーワードを購買段階ごとに整理し、
コンテンツマップを作ってください。

条件:
- 3段階で分ける(情報収集→比較検討→導入準備)
- 各段階に3〜5本の記事テーマを配置する
- 段階間の「移行トリガー」を明記する(読者がどんな情報を得たら次の段階に進むか)
- 各記事テーマに「この記事で読者が得るべきもの」を1行で書く

出力形式:
【情報収集段階】
1. 記事テーマ(対応キーワード)
   - 読者が得るもの:〇〇
   → 移行トリガー:〇〇を理解したら比較検討へ

このマップが、今後のコンテンツ制作の優先順位を決める基準になります。

ステップ3:記事の構成案を作る

コンテンツマップから1本選び、記事の構成を作ります。

プロンプト例:

以下のテーマで記事の構成案を作ってください。

テーマ:(例:経理業務の属人化を解消する3つの方法)
対応キーワード:(例:経理 属人化 解消)
読者の検索意図:(例:特定の人にしかできない経理業務を標準化したい)
購買段階:情報収集

条件:
- 見出しは4〜6個
- 各見出しの下に「この段落で書くこと」を2〜3行で記述する
- 記事の結論として「次に読者がすべきこと」を含める
- 自社サービスへの誘導は記事末尾に限定し、本文中では触れない
- 想定文字数:2,500〜3,500字

構成案の段階で、検索意図に対する回答が含まれているかを確認します。含まれていなければ見出しを修正します。

ステップ4:記事本文を書く

構成が固まったら、見出しごとに本文を書きます。

プロンプト例:

以下の見出しの本文を書いてください。

見出し:(例:なぜ経理業務は属人化するのか)
この段落で書くこと:(例:業務フローが文書化されていない、引き継ぎが口頭で行われている、
例外処理の判断基準が個人に依存している、の3点を具体的に説明する)
想定文字数:500〜700字
トーン:読者は経理の実務者。専門用語は使ってよいが、横文字の乱用は避ける

注意点:
- 主張には必ず理由をつける
- 「一般的に」「多くの企業で」のような曖昧な表現は、具体的な状況描写に置き換える
- 箇条書きは1見出しにつき1回まで

見出しごとに書くことで、全体の文字数バランスが偏るのを防げます。

ステップ5:CTAを設計する

記事が書けたら、読者を次のステップに導くCTAを設計します。ここがインバウンド施策の転換点です。

プロンプト例:

以下の記事に対して、読者の購買段階に合ったCTAを設計してください。

記事テーマ:(例:経理業務の属人化を解消する3つの方法)
購買段階:情報収集
読者の状態:課題に気づいたが、具体的な解決策をまだ探していない

条件:
- CTAは2つ作る
  1. メインCTA:記事末尾に配置。読者の段階に合った次のコンテンツへ誘導
     (例:チェックリストDL、関連記事への誘導、メルマガ登録)
  2. サブCTA:記事中盤の関連する見出し直後に自然に配置
- 各CTAについて以下を出力
  - CTAのテキスト(ボタンに表示する文言。15字以内)
  - CTAの説明文(ボタンの上に表示する2〜3行の文章)
  - 誘導先(何に遷移させるか)
- 「お問い合わせ」「資料請求」は情報収集段階の読者にはハードルが高いので使わない
- 読者にとっての価値(何が手に入るか)を明示する

購買段階に合わないCTAは踏まれません。情報収集段階なら「もっと知る」系、比較検討段階なら「比べる」系、導入準備段階なら「試す」系のCTAが適切です。

ステップ6:記事間の導線を設計する

最後に、記事同士を繋ぐ内部リンクの構造を作ります。

プロンプト例:

以下のコンテンツマップに基づいて、記事間の内部リンク設計をしてください。

(ステップ2で作ったコンテンツマップを貼る)

条件:
- 各記事から、次の購買段階の記事へ1本リンクする
- 同じ段階の関連記事へ1〜2本リンクする
- リンクを貼る位置(どの見出しの後か)を指定する
- リンクテキストは「こちら」ではなく、リンク先の内容がわかる文言にする
- 孤立する記事(どこからもリンクされない記事)がないか確認する

出力形式:
記事A → 記事B(リンク位置:見出し3の後 / テキスト:「〇〇の具体的な手順はこちらで解説」)

内部リンクが設計されていないと、せっかく検索流入した読者が1記事で離脱します。購買段階を進める導線があることで、情報収集から比較検討へ、比較検討から導入準備へと読者を移行させられます。

ChatGPTだけでは残る限界

ここまでの手順でテーマ設計からCTA、記事間の導線まで一通り作れますが、3つの限界があります。

1つ目は、検索ボリュームの実数がわからないことです。ChatGPTはキーワードの候補を出せますが、実際に月間何回検索されているかは、Google キーワードプランナーやAhrefsなどのツールで確認する必要があります。検索ボリュームがゼロのキーワードで記事を書いても、流入は発生しません。

2つ目は、自社の一次情報を入れられないことです。インバウンドコンテンツの差別化は、自社ならではの知見や事例にかかっています。ChatGPTが書けるのは一般的な内容までで、「自社の顧客が実際にどう解決したか」は自分で追加する必要があります。

3つ目は、公開後の効果測定と改善です。どの記事からリードが生まれているか、どの導線が機能しているかは、GA4やMAツールのデータを見て判断します。コンテンツを作ることと、作ったコンテンツを改善することは別の工程です。

sonataなら顧客の課題をそのままコンテンツに変換できる

sonataは、取材や商談の音声を文字起こしし、記事の素材に変換するツールです。インバウンドコンテンツの場合、営業が顧客から聞いた課題や質問をそのまま記事テーマとして活用できます。「顧客が実際に使った言葉」で記事を書けるため、検索意図との一致度が上がり、読者に「自分のことが書いてある」と感じてもらえます。