ChatGPTで書いた記事をSEO記事に仕上げる|構成・見出し・内部リンクの整え方
生成した記事を公開しても順位が付かないのは、検索意図・見出し・内部リンクが設計されていないからです。既に書いた原稿を後から直す7手順を、プロンプト全文とチェック観点つきで解説します。
1. 公開したのに、検索から人が来ない
生成AIを使い始めてから、記事の本数は増えました。月に何本も公開できるようになった。ここまでは狙いどおりです。
半年後、数字を見て違和感が出ます。
- 本数は増えたのに、検索からの流入がほとんど変わっていない
- 表示回数は出ているのに、クリックされない
- 順位が20位前後に固まっていて、そこから動かない
- 記事の中身は間違っていないのに、上位に入っている記事と読み比べると差が分からない
- 自社サイト内で、似たテーマの記事が2本3本と並んでいる
- どの記事から直せばいいのか、判断の材料がない
- 上長に「AIで書いた記事は評価されないのでは」と聞かれ、否定する材料がない
生成AIで書いた記事が検索で評価されないわけではありません。Googleが公表している考え方も、制作手段ではなく、その内容が読者にとって役に立つかどうかを見るというものです。
問題は別のところにあります。生成された原稿は読み物としては成立するのに、検索から読まれるための設計が入っていない。その状態のまま公開されているだけです。
この記事では、すでに書いてしまった原稿を後から仕上げる手順を扱います。7つの手順に分け、プロンプトはそのまま使える形にしてあります。
2. 何が足りていないのか
不足1:検索意図が確定していない
「〇〇について記事を書いて」と頼んだ時点で、対象は「そのテーマ」であって「そのクエリで検索した人」ではありません。同じテーマでも、検索している人が知りたいことは検索語ごとに違います。定義を知りたいのか、やり方を知りたいのか、比較して選びたいのか。ここが確定していないと、網羅的だけど誰の疑問にも答えていない記事になります。
不足2:見出しが記事の中身を伝えていない
生成された記事の見出しは、たいてい「はじめに」「背景」「メリット」「注意点」「まとめ」に落ち着きます。この見出しは、記事の構造は伝えますが、内容は何も伝えません。検索結果の下に並ぶ見出しや、目次を見た瞬間の判断に効いてこない状態です。
不足3:記事が1本ずつ孤立している
生成AIは、そのサイトに他にどんな記事があるかを知りません。だから内部リンクが提案されません。結果として、記事が単体で存在し、サイトとしてのまとまりが作られない。関連する記事同士がつながっていないので、読者も検索エンジンも、そのサイトが何に詳しいのかを判断できません。
不足4:同じテーマで複数書いてしまう
企画を都度立てていると、半年後に似たテーマの記事が並びます。本数が増えるほど起きやすくなります。同じ検索語を狙う記事が複数あると、どちらも中途半端な位置に落ち着きます。これは記事の質の問題ではなく、メディア全体の設計の問題です。
3. 後から仕上げる7手順
手順1:検索意図を確定する
まず、自分の目で検索結果を見てください。この作業だけは人がやります。
狙いたい検索語で実際に検索し、上位10件について次を記録します。所要20分です。
| 順位 | 記事タイトル | 記事の型 | 想定読者 | 独自の要素 |
記事の型は「定義解説」「手順」「比較」「事例」「テンプレート配布」「調査データ」から選びます。10件のうち6件以上が同じ型なら、それがそのクエリの答えの形です。自分の記事が別の型なら、そこがまず直す場所になります。
次に、集めた情報をAIに整理させます。
以下は、あるキーワードの検索結果上位10件の情報です。
このキーワードで検索する人が何を求めているかを分析してください。
【キーワード】(例:chatgpt 記事作成 seo)
【上位10件の情報】(上の表を貼る)
【出力】
1. このキーワードで検索する人の状況を1文で(何に困っていて何を探しているか)
2. 上位記事が共通して答えている論点を、多い順に列挙
3. 上位記事の半分以下しか触れていない論点
4. どの記事も答えていない論点
【条件】
・上位10件の情報に書かれていないことを推測で足さないでください
・「ユーザーは良質な情報を求めています」のような、どのキーワードでも
当てはまる記述はしないでください
3番と4番が、その記事の勝ち筋です。2番だけを埋めた記事は、上位と同じことを書いた11本目にしかなりません。
検索意図の読み方そのものは、キーワード選定の新常識に3ステップで整理されています。企画の段階から設計し直したい場合はそちらが早いです。
手順2:カバレッジを診断する
自分の記事が、手順1で洗い出した論点をどれだけ押さえているかを確認します。
以下の【記事本文】が、【押さえるべき論点】をどれだけカバーしているか診断してください。
【押さえるべき論点】(手順1の2〜4番を貼る)
【記事本文】(貼る)
【出力形式】
| 論点 | カバー状況 | 該当箇所 | 深さ |
・カバー状況:十分 / 言及のみ / 欠落
・深さ:具体的な手順や数値がある「高」/説明のみ「中」/一言触れただけ「低」
最後に次の3点を出してください。
1. 「欠落」のうち、この記事に足すべきものを優先度順に3つ
2. 本文にあるが、この検索意図には不要な段落
3. 記事全体で、読者の疑問に答え切れていない箇所
2番の「不要な段落」を必ず出させてください。足すことばかり考えると記事が肥大し、密度が下がります。削る判断が同時にできると、文字数を増やさずに中身を濃くできます。
手順3:見出しを作り直す
見出しは、記事の中でもっとも直す価値が高い部分です。本文を書き直さなくても、見出しだけで印象が変わります。
以下の記事の見出しを作り直してください。本文は書き換えないでください。
【記事本文】(貼る)
【狙う検索語】
【押さえるべき論点】(手順1の結果)
【出力形式】
| 現在の見出し | 新しい見出し | 変更理由 |
【ルール】
・「はじめに」「背景」「課題」「メリット」「注意点」「まとめ」「今後の展望」を使わない
・見出しだけを順に読んで、記事の主張が分かる並びにする
・見出しは32字以内。体言止めと文を混ぜる
・その見出しの下に書かれていない内容を、見出しに書かない
・H2の下にH3を置く場合、H3は必ず2本以上にする(1本だけのH3は作らない)
・見出しに検索語を無理に入れない。自然に入る箇所だけにする
最後に、新しい見出しだけを順番に並べたリストを出力してください。
最後の指定が要点です。見出しだけを並べて読んでみて、記事の筋が通っていなければ、それは構成の問題です。見出しの文言ではなく、並び順を直します。
見出しに検索語を詰め込まないでください。同じ語が見出しに何度も出てくる記事は、読み手にとって不自然です。
手順4:導入文を書き直す
生成された記事の導入は、たいてい「近年、〜が注目されています」から始まります。ここを直します。
以下の記事の導入文(リード)を書き直してください。本文は変えないでください。
【記事本文】(貼る)
【狙う検索語】
【検索する人の状況】(手順1の1番)
【ルール】
・1文目は、検索した人がいま置かれている状況の描写にする
・3文目までに、この記事を読むと何が分かるかを書く
・「近年」「昨今」「〜が注目されています」「本記事では〜について解説します」を使わない
・記事の結論を隠さない。先に書く
・200字前後
3案出してください。それぞれ、どの読者に効くかを一言添えてください。
結論を先に書くことをためらう必要はありません。冒頭で結論を知った読者は、その根拠を確認するために読み進めます。隠されていると、他の記事に移ります。
手順5:内部リンクを設計する
ここが、生成AIだけでは絶対に埋まらない部分です。AIは自社サイトの記事一覧を知りません。人が用意します。
まず、自社の記事一覧を用意します。タイトルとURLと、その記事が扱っている論点を1行ずつ。この一覧は一度作れば使い回せます。
以下の【記事本文】に対して、【自社記事一覧】から内部リンクを提案してください。
【記事本文】(貼る)
【自社記事一覧】
| タイトル | URL | 扱っている論点 |
(一覧を貼る)
【出力形式】
| 本文中の該当箇所 | リンク先の記事 | アンカーテキスト案 | なぜここでリンクするか |
【ルール】
・リンクは3〜5本まで。多すぎるとどれも読まれません
・「こちら」「詳しくはこちら」をアンカーテキストにしない。リンク先の内容が分かる語にする
・本文の話題が自然に切り替わる箇所にだけ置く。段落の途中に押し込まない
・記事の冒頭100字以内にはリンクを置かない
・同じ記事へのリンクを2回以上置かない
最後に、この記事から張りたいのに一覧に該当する記事が無かった論点を挙げてください。
最後の指定が、この工程の一番の収穫です。リンク先が無い論点は、そのまま次に書くべき記事の候補になります。内部リンクの設計は、記事の改善であると同時に、記事計画の作成でもあります。
逆方向のリンクも忘れないでください。 新しい記事から古い記事に張るだけでは、新しい記事は誰からも参照されません。既存記事のうち関連するもの2〜3本に、新記事へのリンクを追加します。これを公開時の手順に入れておきます。
関連する記事群をどうまとめるかの考え方は、トピッククラスターとは?に設計の型として整理されています。記事が10本を超えたあたりから効いてきます。
手順6:タイトルとメタディスクリプションを整える
以下の記事のタイトルとメタディスクリプションを作ってください。
【記事本文】(貼る)
【狙う検索語】
【検索する人の状況】(手順1の1番)
【タイトル】8案。次の条件で。
・32字以内。狙う検索語を、可能なら前半に自然な形で含める
・8案の内訳:数字入り2案/読者の状況を言い当てる2案/
得られる結果を書く2案/本文中の具体的な一文から引く2案
・「〜とは」「〜のポイント」「〜の重要性」だけで終わる案は出さない
・各案について、どの読者に刺さるかを一言添える
【メタディスクリプション】3案。120字前後。
・記事の結論を含める
・本文の冒頭をそのまま引き写さない
・検索語を1回だけ自然に含める
出てきた案をそのまま使わないでください。良い案の言い回しと、別案の切り口を人が組み合わせるのが一番速く、一番良いものになります。
手順7:公開前の機械的チェック
最後に、目視ではなくルールで確認します。
□ H2の下のH3が1本だけになっている箇所がない(階層が崩れているサイン)
□ 見出しだけを順に読んで、記事の主張が分かる
□ 画像すべてにalt属性があり、「画像1」のような無意味な文字列でない
□ 内部リンクが3〜5本あり、アンカーテキストがリンク先の内容を表している
□ 既存記事から、この記事へのリンクが2本以上ある
□ 同じ検索語を狙う記事が、自社サイト内に他に無い
□ 数値・固有名詞に出典が確認できている
□ 執筆者または監修者が明示されている
□ 公開日と更新日が正しく表示される
□ タイトルが検索結果で途中で切れない長さに収まっている
6番目のカニバリ確認は、本数が増えるほど重要になります。確認方法は簡単です。検索窓で site:自社ドメイン 狙う検索語 と入力し、複数の記事が出てくるなら重複しています。この場合、片方を統合するか、狙う検索語を明確に分けるかを決めます。放置すると、両方とも順位が上がりません。
8番目の執筆者の明示は、記事の作り方に関わらず必要な要素です。誰がその内容に責任を持っているのかが分かる状態にしておきます。
4. それでも残る限界
この7手順を回せば、生成した記事は検索から読まれる形になります。ただ、続けているうちに別の問題が出ます。
1本ずつしか見られません。 手順1から7まで、すべて記事単体の作業です。20本、50本と増えたとき、どの記事から手を付けるべきかは、この手順では分かりません。全部にかけるには時間が足りず、勘で選ぶことになります。
カニバリは記事単体では見つかりません。 手順7の確認は、書いた本人が思い出せる範囲でしか機能しません。3年前に別の担当者が書いた記事と重複していることには、たいてい気づけません。メディア全体を見る人がいないと、重複は静かに積み上がります。
内部リンクの設計が手作業です。 記事一覧を手で更新し、リンク先を手で選び、逆方向のリンクを手で追加する。10本なら回ります。50本を超えると、一覧の更新自体が誰もやらなくなります。
検索意図は動きます。 半年前に手順1で確定した意図が、いまも同じとは限りません。上位10件が入れ替われば、求められる型も変わります。全記事について定期的に見直すのは、現実的な工数ではありません。
工数が本数に比例します。 7手順それぞれでプロンプトを貼り、出力を確認し、次に渡す。1本あたり1〜2時間です。月4本なら回りますが、月10本になると、この工程が最初に省略されます。
そして、メディア全体の設計を誰も見ていません。 どの検索語をどの記事が担当しているのか、どの領域が手薄なのか、どの記事が他の記事を食っているのか。これは記事を書く人の仕事の範囲外です。範囲外なので、誰の仕事にもなっていない。本数が増えるほど成果が伸びない体制の、根本的な形がこれです。
限界の正体は、手順の不足ではありません。記事1本ごとの工程は分解できたのに、メディア全体を見る工程がどこにも組み込まれていないことです。
5. 工程を仕組みとして持つ
sonataは、この記事で扱った工程そのものを、プロダクトの構造にしたサービスです。音声をアップロードすると、事前のWeb調査、企画、文字起こし、構成、記事生成までが一連の流れとしてつながっていて、工程間の受け渡しを人がやらなくて済みます。この音声から記事化までの一連のワークフローについて特許を出願しています。
検索の観点で意味があるのは、同じ工程を全員が通ることです。誰が担当しても検索意図の確認と構成の設計を同じ順番で踏むので、担当が変わっても記事の水準が揃います。7手順を思い出しながら手で運ぶ必要がなくなります。
工程が分かれているので、企画だけ差し替える、構成だけ組み直すといった介入もできます。仕上げの判断は人に残りますが、判断すべき箇所が絞られます。
無料で試せます。
まずは、直近に公開した記事1本で手順7のチェックリストを通してみてください。とくに6番目の site: 検索です。自社サイト内に競合が居ないかどうかは、10秒で分かります。
