検討のきっかけ — 更新時期が、見直しの機会になった
同社が既存システムの入れ替えを検討し始めたのは、保守契約の更新時期が近づいたことがきっかけだった。そのまま更新する選択肢もあったが、現場からの要望が溜まっていた。
— 現場からは、どのような声が挙がっていましたか。
一番多かったのは、数字を出すのに手間がかかるという声です。日報のデータは入っているのに、月次でまとめるには結局Excelに落として加工しなければならない。その作業に毎月2日ほどかかっていました。
評価軸 — 先に「何で決めるか」を決めた
同社はベンダー選定に入る前に、評価軸を7項目に絞り込む作業を行った。デモを見てから判断すると、印象に引きずられると考えたためだ。
— 7項目はどのように決めたのですか。
現場・情シス・経理の3部署から要望を集めて、重複を整理しました。最終的には、現場の入力負荷、既存設備との接続、レポートの自由度、サポート体制、初期費用、月額、移行期間の7つです。それぞれに重み付けもしました。
— 評価軸を先に決めた効果はありましたか。
議論が短くなりました。「この機能があるほうがいい」という話が出ても、7項目のどこに効くのかを聞けば整理できる。稟議のときも、この表をそのまま出しました。差し戻しはありませんでした。
「稟議のときも、この表をそのまま出しました。差し戻しはありませんでした。」
最後の2社 — 差がついたのは、移行期間の考え方
3社のうち2社は、機能面のスコアがほぼ並んだという。差がついたのは移行の進め方だった。
— 具体的には、どのような違いでしたか。
もう1社は、一括で切り替える前提の計画でした。工期は短いのですが、うちは24時間稼働のラインがあるので、止められる時間が限られている。段階的に移行できるかどうかが、実務では大きな差になりました。
— 価格差はありましたか。
月額では、選ばなかったほうがわずかに安かったです。ただ、一括移行のために必要な立ち会い工数を自社側のコストとして積むと、逆転しました。この計算を提案書に入れてもらえたことも判断材料になっています。
導入後 — 月2日の作業が、半日に
— 導入から現在までで、実感している変化を教えてください。
月次のとりまとめが、2日から半日になりました。空いた時間は、不良の傾向分析に充てています。これまでは数字を作るので手一杯で、そこから先に進めなかったので。
— これから検討する企業へのアドバイスがあれば。
評価軸を先に決めることをおすすめします。機能の多さで比べ始めると、どれも良く見えてしまうので。
「評価軸を先に決めることをおすすめします。」